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『スマートコミュニティ・フォーラム in 長崎』が本学で開催されました（3/17）

2017年03月22日

　環境負荷の少ない低炭素社会の実現に向けて、市民と一緒に考えるための『スマートコミュニティ・フォーラム in 長崎』が3月17日（金）、地域住民や企業・自治体関係者、学生・教職員を含め約100名が参加し、本学で開催されました。

　これは、再生可能エネルギーなどを地域で利活用する「スマートコミュニティ」や環境にやさしい未来型都市をつくる「東長崎エコタウン構想」の理解促進を目的に、長崎市が主催し、東長崎エコタウン協議会の共催で行われました。

　基調講演では、福岡県みやま市の渡邉満昭氏が『みやま市のエネルギーの地産地消に向けた活動』と題して、電力小売り自由化により、みやま市が出資した国内自治体初となる新電力会社「みやまスマートエネルギー㈱」の設立に至るまでの、市有地のメガソーラー化や多くの市民を対象としたモニター調査などの経緯が紹介されました。一般住宅や公共施設などへのエネルギー地産地消のまちづくりや、高齢者の見守りサービスなど、新会社を契機にした便利で住みやすい市民サービスの充実ならびに地域経済の活性化を目指した市の取り組みについて講演されました。

　パネルディスカッションでは、一般社団法人おひさまNetながさきの宮原和明氏（東長崎エコタウン協議会副会長）がコーディネータとなり、『東長崎地区における「スマートコミュニティ」の今後の展開について』をテーマに、パネリストから事例が紹介されました。

　㈱谷川建設の田中誠治氏は、本学と共同研究が進むENEハウスプロジェクトの概要を解説、省エネ機能を追及した健康的で住みやすい住宅や、IoTを利用したスマートウェルネス住宅など、住まいから暮らしの広がりを提案する構想が示されました。

　東長崎エコタウン協議会の田中義人氏（本学教授）は、協議会の部会による再生可能エネルギーの調査や地域の街おこしなどこれまでの活動を紹介し、東部下水処理場のゼロエミッション化計画による最終残渣の固形燃料化と肥料化について解説、土壌環境の改善にも非常に有効な新しい肥料が誕生し、既に地域生産者で利用されていることが明かされ、ゼロエミッションを具体化する事例が報告されました。

　長崎市地球温暖化対策実行計画協議会の早瀬隆司氏（東長崎エコタウン協議会幹事）は、長崎市が策定した「長崎市地球温暖化対策実行計画」について、市民イベントやソーラーネットプロジェクト、サステナプラザながさき等、市民が一緒になって取り組むための情報活用と仕組みを市が組織的に支援する体制、ならびに、低炭素化の普及促進やエネルギーの地産地消など重点アクションプログラムの説明がありました。

　これらの報告をもとに討議が進められ、「住まい」、「地球温暖化への市民参加」、「人」と三つのキーワードについて意見が交わされ、事業化に向けての課題や、社会において女性や高齢者（アクティブシニア）の活躍を評価し期待すること、活動への支援環境の整備など、地域における可能性と課題について活発なディスカッションが行われました。

【基調講演】

『みやま市のエネルギーの地産地消に向けた活動』

福岡県みやま市環境経済部エネルギー政策課係長　渡邉　満昭　氏

【パネルディスカッション】

『東長崎地区における「スマートコミュニティ」の今後の展開について』

＜パネリスト＞

福岡県みやま市環境経済部エネルギー政策課係長　渡邉　満昭　氏

『スマート・ウェルネス住宅の実現に向けて』

株式会社谷川建設商品企画室参事　田中　誠治　氏

『東長崎エコタウン構想について』

東長崎エコタウン協議会会長　田中　義人　氏

『長崎市の再生可能エネルギーの導入促進について』