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本学・新技術創成研究所が研究母体となる「高エネルギー重イオン衝突実験によるクォークグルーオンプラズマ相の解明」が日本学術会議「第24期学術の大型研究計画に関するマスタープラン」の学術大型研究として選定

2020年02月06日

この度、長崎総合科学大学・新技術創成研究所が研究母体となり進める研究計画「高エネルギー重イオン衝突実験によるクォークグルーオンプラズマ相の解明」が、日本学術会議の「第24期学術の大型研究計画に関するマスタープラン」の学術大型研究計画として選定されました。重点大型研究計画は、学術大型研究計画の中でも特に優先順位が高く、国や地方自治体等によって予算化され、可及的速やかに推進されるべきものとされているものです。

 

「高エネルギー重イオン衝突実験によるクォークグルーオンプラズマ相の解明」

 

[計画の概要]

重イオン加速器を用いた国際共同研究を推進し、極宇宙初期や中性子星内部など高温高密度で発現するクォーク・グルーオン・プラズマ状態の物性解明に挑み、量子色力学の相構造を明らかにする。

[学術的な意義]

ハドロン物質やQGPの相構造や物性に関する研究から、階層を超えた普遍的な物質構造の解明が進む。カイラル相転移やクォークの非閉じ込め・閉じ込め相転移は、宇宙初期の物質創生の謎を明らかにする。

[社会的価値]

超高温下で顕在するQGPは、固体・液体・気体・プラズマに次ぐ新しい物質状態として、私たちの物質観に重要な知的価値を与える。実験技術の開発は、放射線測定技術や大規模な情報処理技術などの発展に繋がる。

[年次計画]

H31−R3:データ収集、実験高度化と新建設、計算機センター設

R3−R10:高度化後の実験遂行、本格運用

[所要経費(億円)]

総額60

運営費・人件費10、LHC−ALICE実験装置高度化15、RHIC-sPHENIX実験装置高度化5、計算機設置(BNL)5、計算機センター設立と運用25

[実施機関と実施体制]

長崎総合科学大学(実施機関)、東京大学(理学系研究科)、広島大学(理学研究科)、筑波大学(数理物質系)、理化学研究所(仁科加速器センター)、奈良女子大学

[詳細]

http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-24-t286-3-2-73-80.pdf