工学部工学科機械工学コース

実践的なものづくりや体験学習を通じ
広範な分野の知見を有する
即戦力の技術者を育てる

電気電子回路・制御技術を
同時に学べる
「ロボット工学プログラム」

電気電子工学コース、知能情報コースの協力を得て、ロボット技術者の育成を目指す「ロボット工学プログラム」が2020年度よりスタートしました。入学後は従来からある「機械システム工学プログラム」と2つのプログラムから選択し幅広い学びができます。
講義は「ものづくり」にこだわった内容が自慢で、実践的ものづくりや体験学習によって即戦力となるエンジニアを育てます。学年ごとに各種実験を行うと同時に、2・3年生は企業への工場見学を行っています。
機械工学は裾野の広い学問です。自動車・エンジン、メカトロニクス、エネルギーと材料・構造の4分野を中心に学習します。また他の分野も関連付けて学べる本学のコース制のメリットが活きています。このことは就職する際も有利に働きます。

未来を創造する。
専攻コースを越えた
教育プログラム

ロボット工学プログラム

ロボット工学プログラム

農業や漁業といった一次産業からサービス業まで広範にわたりロボット産業は必須の分野として活用されています。ロボット開発には機械工学だけではなく、エレクトロニクス、ソフトウェア工学、制御工学などあらゆる分野の技術が総合的に必要で、本プログラムでは機械工学を中心に、幅広い知識を身につけたエキスパートを育成します。

即戦力となるエンジニアを育成

吸込型煙風洞
機材:吸込型煙風洞

講義は「ものづくり」にこだわった内容が自慢。実践的ものづくりや体験学習によって即戦力となるエンジニアを育てます。学年ごとに機械工学に各種実験を行うと同時に、企業への工場見学を行っています。機械工学は裾野の広い学問です。自動車・エンジン、メカトロニクス、エネルギー、材料・構造の4分野を中心に学習します。また他の分野も関連付けて学べる本学のコース制のメリットが活きています。
このことは就職する際も有利に働きます。

材料強度は
機械の安全性を左右する
バロメーター

アムスラー型万能試験機
機材:200ton
アムスラー型万能試験機

自動車や飛行機などの乗り物に、パソコンやスマホ。私たちの暮らしに欠かせないあらゆる機械は無数の部品によって組み立てられています。
その1つがネジ。
たとえ小さなネジ1本でも、その不具合が故障や大きな事故を招く原因となることもあります。機械をより安全に、正しく動かすためにはこうした部品1つひとつに使われる材料の強度を見極める必要があります。そこで活躍するのが「200tonアムスラー型万能試験機」。上下に引っ張って千切れるまでの数値を調べるほか、圧縮や曲げなどあらゆる角度から負荷をかけて強度をじっくりと考察していきます。指導する岡田公一准教授は材料強度学、構造強度学が専門のスペシャリスト。「機械を設計する上で大切なのは、その製品が壊れないか事前にしっかり検討すること。しかし、材料強度はなかなか座学だけでは伝わりにくいもの。実験や実習を行うことで、機械系技術者として的確に判断できる知識が身に付きます」

機械工学コース紹介

専任教員

指導した近年の
卒業研究テーマ例など

  • 「エキサイタを用いた振動応答に関する基礎研究」
  • 「マイクロホンアレイを用いた移動音源探査に関する検討」
  • 「海の次世代モビリティの実用化に関する研究」
  • 「レーザーシートを用いた流れの可視化と計測」

4年間の学び
プロのエンジニアを
育てます!

1年次  

1年次
工学フォーラム

基礎となる数学、物理学、外国語、情報技術を中心に学習します。また入門的な実験・実習科目を学習します。
「工学フォーラム」の授業では、学生自身がアイデアを出し合いながら、模型飛行機用エンジンを使った風力走行車を実際に製作します。

2年次  

機械の専門科目を学ぶうえで基礎となる機械力学、材料力学、熱力学、流体力学を中心に学習します。また、機械に直結した実験・実習科目を学習します。「ロボット工学実習」の授業では、各学生自身でロボットを製作します。これにより様々な働きをする機械的な機構を学びながら、ロボット制御のプログラミングを学習します。

授業風景
ロボット工学実習

3年次  

授業風景
自動車工学実習

本格的な専門科目が開始します。実用機を使用して実験・実習を学びます。「自動車工学実習」の授業では、マイクロカーやスクーターのエンジン・シャシー・ボディ等の部品の分解から組立までの実習を行った後、試乗走行の実習を行います。

4年次  

これまでの学びを活かして、卒業研究に取り組みます。これはグループもしくは個人で一つのテーマを選び、指導教員のもとに、メンバーが協力研究して論文にまとめるものです。

授業風景
技術者コミュニケーション実習

カリキュラム表

カリキュラム表

マッチングポイント

自動車のエンジニアになりたい
ロボットに関する仕事をしたい
ロボットのエンジニアになりたい
機械の設計開発に関わりたい
エネルギーに関わる仕事をしたい
航空機に関わる仕事をしたい

資格と支援
次の資格取得が
目指せます!

  • 技術士
  • 一級・特級ボイラー技士
  • 安全管理者
  • 高等学校教諭一種免許状(工業)

資格取得のための支援など
技術士などの専門資格取得も目指せるほか、近年の卒業生では高校教員免許(工業)の取得者もありました。
各種研究学会での発表への補助も行っています。また、国立大学への大学院進学(筑波大学、九州工業大学、長崎大学)実績もあります。

主な就職先

  • 三菱日立パワーシステムズ(株)
  • 三菱電機ビルテクノサービス(株)
  • (株)日立ビルシステム
  • 五洋建設(株)
  • ウメトク(株)
  • 白光(株)
  • 長崎菱電テクニカ(株)
  • 長崎キヤノン(株)
  • SPP長崎エンジニアリング(株)
  • 協和機工(株)
  • 協和機電工業(株)
  • ジャパンマリンユナイテッド(株)有明事業所
  • 佐世保重工業(株)
  • 内海造船(株)
  • (株)三和ドック
  • 福岡造船(株)
  • 新日本非破壊検査(株)
  • (株)ウラノ
  • 富士テクノサービス(株)
  • グローブライド(株)
  • 阪神内熱機工業(株)
  • 大和冷機工業(株)
  • (株)富士テクニカルリサーチ
  • イサハヤ電子(株)
  • (株)ヒロテック
  • 富士ソフト(株)
  • (株)亀山電機
  • 住商エアバック・システムズ(株)
  • ダイハツディーゼル(株)

インタビュー
在学生

研究や研究室について
振動音響工学研究室で、エキサイタという超磁歪材料の振動子を用いた、鋼板による加振実験を行っています。実験によって入力パワーや要素エネルギーを算出。その算出結果から内部損失率や結合損失率の同定を行い、同定した損失率の評価を基に、実験SEA(振動や騒音の解析手法)によるSEAモデルの構築を目指しています。 専門は、振動音響工学です。特に統計的エネルギー解析法を使った、振動の入力源から騒音発生までの対象構造物の伝達経路に注目しており、機器の振動や騒音を低減させることをテーマに研究に取り組んできました。これまで自動車会社、電機会社、フィルム会社、タイヤ会社などの一般企業との共同研究を通して、その手法の発展・適用、展開を行っています。
お互いを紹介ください
とても気さくな先生で、学生へ、笑いの起きる冗談めかした言葉を投げかけたりすることがあります。ですが研究についてはメリハリがあり、学生には、時に厳しく、時に優しく指導してくださいます。研究分野だけでなく、今後の社会人生活や人間関係などを自身の経験から教えていただくこともありました。研究者として、人生の先輩として、目標にしたいです。 高校の陸上部に所属していたからか、粘り強い精神力が持ち味です。コツコツと研究に取り組んでいて、研究者に向いているタイプですね。ゼミでの欠席もなく、「長崎科学の祭典」などのイベント、附属高校やオープンキャンパスでの実験実演など、研究室での行事にも積極的に参加してくれています。私自身の様々なサポートを頼める、信頼のおける学生です。
今後の抱負やメッセージ
研究に用いている、MATLABや解析ソフトウェア分野をさらに学びたいと思っています。卒業後は、自動車のサイドカーテンエアバッグを製作している会社へ就職します。エアバッグは自動車の衝突時に展開するようにプログラム制御されていますが、私も入社後はプログラミングに携わる予定で、新たな言語を用いたプログラムを製作したいと考えています。 私自身は、所属している学会誌への論文掲載や専門分野の書籍の出版を目指しています。堀田くんについては、日本機械学会九州学生会での研究発表会で、質の高いプレゼンテーションが行えるように指導していく考えです。彼は、自動車関連の会社へ就職も決まっています。世界で活躍!とは言いませんが、ぜひ就職先で必要とされる人間になってもらいたいです。

インタビュー
卒業生

堀田 知宙 2022年3月卒業/
海星高等学校(長崎県)出身
株式会社亀山電機 システム技術部 所属

株式会社亀山電機は、IA(インダストリアルオートメーション)・OA(オフィスオートメーション)・WEBを軸に事業を展開し、自動化に関する各種制御装置の設計・製作、ソフトウェアの開発などを手がけている。堀田さんは、システム技術部に所属。主にプログラム関連の業務に携わる。現在は、システムの監視画面作成を担当。ボイラの圧力測定をタッチパネルで可視化する仕事で、「押したボタンに応じて対象となる画面を表示し、監視対象となる項目のデータをリアルタイムで目視できるシステムを製作しています」と説明を加える。また、上司に同行しての現場作業にも従事しており、制御機器の交換やメンテナンス、プログラム編集などの保守作業に取り組みながら、システムエンジニアとしての広い知識を身に付けるべく奮闘している。
就職を志望したのは、4年次の卒業研究で取り組んだ機械学習がきっかけ。顔認証システムを研究するなかでプログラム作成に興味を持ったことが入社につながった。作業では、学んだ製図の技術と知識を活用。「CADで図面を作る際も、支障なく取り組めました」と話す。また、プログラム改造依頼も装置の図面を見てどの部分が対象なのかを理解する必要があるため、図面の理解能力も役立っていることを強調する。
未来を展望し、「仕事の幅を広げるとともに、現場で活躍できる技術を身に付けたい」と話す堀田さん。また、「様々な案件に対応できるようにもっと経験を積みたい」とも。目指すのは、現場作業での応用力の高いシステムエンジニアだ。堀田さんは長崎から世界を展望する亀山電機で、理想のエンジニア像を追求しながら今日もやりがい大きな業務にあたる。

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