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海星中学高等学校と教育活動の連携協力に関し協定を締結しました(11月17日)

長崎総合科学大学・海星中学高等学校 連携協定締結式

2025年11月17日(月)、本学と海星中学高等学校は、教育活動及び指導内容の相互理解を深めるため、情報交換及び交流を行い、中高校生の視野を広げ、進路に対する意識や学習意欲を高めるとともに、大学の教育研究内容への理解を深め、もって中学教育・高校教育・大学教育の活性化を図り、地域社会の発展と人材育成に寄与することを目的として、連携協定を締結しました。

【左から】溝上 輝幸 校長  黒川 不二雄 学長

連携協定締結式

日時:2025年11月17日(月) 10時00分~ 10時40分

会場:長崎総合科学大学 3号館 小会議室

出席者

  • 海星高等学校
    • 溝上 輝幸  校長
    • 木村 英夫  教頭
  • 長崎総合科学大学
    • 黒川 不二雄 学長
    • 上野 恒信  事務局長
  • 長崎総合科学大学附属高等学校
    • 下釜 祐保  校長

長崎総合科学大学 黒川 不二雄学長挨拶


本日、海星中学高等学校と本学が連携協定を締結いたしましたことにつきまして、心より御礼申し上げます。

現在、少子化の進行に加え、地方から都市部への人口流出がなかなか止まらない状況にあります。かつては、企業や大学はそれぞれ独立して存続することが可能でしたが、基盤となる地方が疲弊してくると、従来のままでは立ち行かなくなってきております。長崎も先ほど申し上げたとおり人口減少が著しく、主要産業においても県外への流出が進むなど、厳しい環境に置かれています。

このような状況下で、県内唯一の理工系私立大学である本学が、今後どのような役割を果たすべきか学内で協議を重ねてまいりました。その中で、県内産業を育てること、あるいは県外から優れた企業に長崎へ来ていただくためにも、「良い人材をいかに輩出するか」が鍵であるとの結論に至りました。もはや大学だけでその役割を果たす時代ではなく、地域、特に中学校・高校段階からどのような方向性を持った学生を育成していくかが極めて重要であります。

人口減少に対応する手段としては、海外からの人材受け入れ、そしてデジタル化・DX の推進、さらに AI の活用が挙げられます。今後は画面上の AI にとどまらず、AIロボットの活用も進むことでしょう。そのような高度な科学技術に対応できる人材の育成が、これからの長崎、そして日本にとって不可欠であると考えております。

そのためにも、中学校・高校と大学が同じ方向性を共有し、長崎の良さを十分に理解した上で、高度な技術者がこの地域に存在するという強みをつくり、企業の方々に長崎へ進出していただく、また県外に出た若者が長崎に戻ってきたくなる――そのための「場」を作りたいと思っています。

今回新設を予定しております学部は、グリーンとデジタル、脱炭素とデジタルの融合をテーマとしております。また、シーサイドキャンパスに建設する新校舎にはデータセンターを整備する予定であり、その運用には電力が不可欠です。電力は不足しても過多でも問題が生じるため、バランスを保つことが極めて重要となります。さらに、長崎においても本学においても造船は重要な産業であり、これからの造船業には、脱炭素化と AI 活用を前提としたスマート造船所の実現が求められています。本学は、こうした将来を見据えた学問領域を育ててまいりましたが、今後さらに発展させていきたいと考えております。

その意味でも、本日、海星中学高等学校様と連携協定を締結いたしましたことは、単なる協力関係の構築ではなく、「仲間づくり」であると考えております。ぜひ共に、新しい時代に即した教育のかたちを探究していければと願っております。

本学は「活きる教育」を実現するためには何が必要かを常に模索しております。その中で、海星中学高等学校の溝上校長をはじめ、皆様のお知恵を賜り、長崎ならではの新しい教育像を築き上げていきたいと考えております。本日締結いたしました協定を基盤として、お互いにできることをともに探し、実現へ向けて取り組んでまいりたいと思います。

本日の連携協定締結にあたり、海星中学高等学校の皆様のお力添えに改めて御礼申し上げます。これからも共に知恵を出し合い、長崎の未来を支える若い力を育てていければ幸いです。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。